木内神楽

 木内神楽は、毎年3月3日に神楽殿で執り行われる12座の神楽です。
 その歴史は古く、「大禰宜家日記」(香取群書集成第7巻)の元文5(1740)年2月晦日の条に「明朔日【3月1日】木内大神にて神楽御座候…略…」、同じく寛保2(1742)6月5日の条に「木内神楽ノ事も咄候、三・四年前迄ハ、此方へ届有之候、其以来無沙汰也」との記載があります。また、「木内神社由来之事」には「神主并祭主及び木内庄社人勤之」とあり、3月1日に木内庄内の神職によって執り行われていたことが知られています。
 しかし、寛政2(1790)年に、神楽は中止になりました。その後、文政12(1829)年に米ノ井区(現・千葉県香取市)からの伝授により、神楽は復活、神楽面の修理や新調が行われました。
 明治の時代に入ってから、神楽は神職から木内区民有志に、その後は木内区の消防団に引き継がれましたが、その維持も困難になったことから昭和42年に「木内大神神楽保存会」が結成され、今日に至っています。
 そして、昭和60(1985)年2月27日、「木内神楽」は旧小見川町(現・千葉県香取市)の無形民俗文化財に指定されています。
 また、毎年4月3日に小見川の総鎮守である須賀神社(千葉県香取市小見川352番地1)の例祭にも木内神楽が奉納されています。

十二座神楽の紹介

猿田彦命(さるたひこのみこと)
猿田彦命は日本神話に登場する神で、日本書記には猿田彦命と表記されています。
三重県伊勢市宇治の猿田彦神社がサルタヒコを祀る神社として知られています。
天つ神ににぎの命(みこと)が高千穂の峰にご降臨の際、先頭に立って道案内したのが、猿田彦命です。
鼻高くして、身の丈7尺余りとつたえられています。現在の寸法で2メートル10センチもあったと言い、今でも天狗様と崇め親しまれております。
猿田彦命が剣と笏を持ち、国家繁栄を願い、ゆっくりとした囃子で舞います。
三宝荒神(さんぽうこうじん)
この神は竈(かまど)の神様で、火災予防の神として、古くから信仰の厚い神様です。
天孫降臨の折、皇御孫命(すめみまごとのみこと)を迎い、道案内をしたした。中世に至り、庚申の日にこの神を祀り、道祖神と結びつけました。
道中の守り神として、交通の要所に石仏(せきぶつ)にて、お祭りしてあります。
三宝とは、仏、法、僧を守護し、三面六臂(さんめんろっぴ)の一人で数人分の働きをする神とされています。
天鈿女命(あめのうずめのみこと)
天の岩屋戸の神話で有名な天鈿女命(アメノウズメノミコト)は、家内安全、諸事円満を与える神です。
オオミヤノメノミコトともいいます。
神楽には欠かせない天の岩屋戸の神事で、「天の岩屋戸伝説」とは、その昔、天照大神(あまてらすおおみかみ)が怒って天の岩屋戸にこもってしまい、地上に光が差し込まなくなって草木が枯れ悪鬼(あっき)が悪さをするという困った状態になったので天の岩屋戸の前で、天鈿女命が天照大神の気をひこうと、面白おかしく舞う姿に、天照大神が岩屋戸を明けて無事に光を取り戻したというお話です。
天児屋根太王命(あめのこやねふとたまのみこと)
天児屋根太王命は、天の岩戸の前で太(ふと)祝詞(のりと)を奉上された神です。
国づくりや田づくりで土地を堅固にする舞をします。
天乙女命(あめのおとめのみこと)
天乙女命は、子孫繁栄をお祈りする女神です。
手刀男命(たぢからおのみこと)
手刀男命も天の岩戸伝説のお話です。
手刀男命は天の岩戸前に集まった神で一番の力持ちの神です。
岩戸の前の賑やかさに天照大神が何事かと覗く・・・
そこへ手刀男命が出てきて力を振り絞り岩戸を開け、天照大神を岩屋戸から手を差し伸べてお連れしたというお話です。
榊 葉(さかきば)
榊葉は、自然を愛する神様です。
受持命(うけもちのみこと)
受持命は、五穀神・農家祖神として祀られています。
五穀とは稲・粟・麦・大豆・小豆(あずき)のことです。
八 幡(やはた)
八幡は、武家に信仰の厚い応神天皇・神宮皇后・仲哀(ちゅうあい)天皇を祭った八幡宮の神で、弓矢の神として尊崇されています。
鎌倉時代・弘安の役を舞台に元寇の勝利は神国の故であることを現した舞です。
恵比寿(えびす)
恵比寿は、お鯛掛かれや、鯛掛かれの恵比寿様です。七福神の一つで海上安全、交通安全、漁業、商売などの守り神です。
恵比寿様は、昔から漁業、商業の神様として崇拝されています。
恵比寿の神が釣り竿を持ち、大きな鯛を吊り上げる豊漁の舞。当日は、観覧客に鯛が振る舞われます。
稲荷大明神(いなりだいみょうじん)
稲荷大明神 種子蒔の舞は、五穀を司る倉稲魂(うかのみたま)を祀ったものです。狐は稲荷の神の使いです。稲作の作業のしぐさを演じます。
田おこし、種蒔きより、お米を収穫し、新米を神に捧げるまでを、おもしろ、おかしく、また楽しく踊ります。
収穫の喜びと幸福を感謝する舞です。
素戔鳴命(すさのおのみこと)
素戔鳴命は、神話でおなじみの八俣の大蛇(やまたのおろち)を退治したという物語です。
天の世界から追放され、出雲の国、肥河(ひかわ)の上流鳥髪(かわかみとりかみ)に降り立ったとき、この地方に出没し、娘を食べてしまう恐ろしい八俣の大蛇を退治し、その時出て来た剣を、天照大御神に献上したという物語です。
 口上 
  「おれはここに来て、心がすがすがしくなった、これでシメきりとす。」
  "八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を"

 

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